以前の記事で紹介したトラックボール「Logicool M570」ですが,ひとつ難点を挙げるとすればチャタリングが発生しやすいということでしょうか。
マウスのチャタリングというのは,簡単に云えばクリックの誤作動のことで,シングルクリックのつもりがダブルクリックになってしまうという症状が多いでしょうか。現在10台あるM570をチャタリングが発生するたびに買い換えるのはコストもかかりますので,修理することにしました。修理といっても大げさなものではなく,スプレーで接点を復活させるだけなので,誰でもできる内容のものです。以下に手順を示します。
ボールを外す
ボールを外します。指で簡単に外すことができます。難しい場合は下からペンなどで押し出してください。
電池蓋とソールを外す
電池の蓋とソールを外します。ソールは以下の写真の3箇所のみ外します。ソールも指で簡単に外すことができますが,難しい場合は定規など平べったいものを差し込んで持ち上げてください。
ネジを外す
ネジを外します。ネジはPC関連製品でよく使用される星型(ヘクスローブ/トルクス)のT6というサイズです。MacBook Proにも同種のネジが使用されていますね。PCを扱うならT6のドライバはよく使用するので持っておいて損はないと思います。
ドライバを新たに購入する場合は「ヘックスローブ ドライバー」から探してみてください。セットもありますし,単品も販売されています。今回M570に使用するのはT6(T-6)というサイズになります。
さて,ネジは5箇所外さなくてはならないのですが,1箇所だけ非常に分かり難いところにあります。拡大図も載せておきましたが,電池収納部の電池のイラスト内「1.5v」の5の少し下(写真では上)あたりにあります。これはもう破って外すしかありません。
接点を復活させる
カバーを外すと以下の写真のような状態になりますので,左クリックであれば写真の黄色い丸の部分にスイッチがありますので,そこに接点復活スプレーを少量吹きかけてください。右クリックがチャタリングを起こすことはほとんどないと思いますが,もし右クリックを修理したい場合は写真の緑色の丸部分にスイッチがあります。スプレーは他の場所にかかったり垂れたりしないよう気を付けてください。
接点復活スプレーはその名の通りのものが販売されており,有名なのは呉工業の「接点復活スプレー #1424」ですね。因みに手元にあった「シリコンメンテナンススプレー」も試してみたのですが,用途外ではあるもののチャタリングは直りました。
スイッチにスプレーを吹きかけたら綿棒や爪楊枝の後ろなどでスイッチをクリックして馴染ませます。回数については30~50回のように,ある程度多めにクリックしておいたほうが良いと思います。馴染んだらカバーやネジを元に戻して修理完了となります。
【追記】
その後,M570の後継機種としてM570tが発売されました。表面の処理がマットになったくらいで機能的な差異はほとんどありません。
【追記】
M570シリーズの上位機種としてM575が発売されました。M570よりもかなり堅牢に作られており,触った時の質感も良いです。何よりホワイト系のカラーが出たのは嬉しいですね。